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バルセロナのテロ、恐怖、そして不屈の精神

投稿者: Brad Willis 2017/8/18 8:19 AM

金曜日。いつもならここで週末や今後のイベントを紹介しているところです。PokerStars Championship の取材を報告したり、プロモーションや魅力的なイベントについて大きな声でアナウンスしています。いつもの金曜なら・・・・・・。

しかし、今日はいつもとはあまりにかけ離れています。

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ランブラス通りで犠牲者を追悼する人々 (撮影: Neil Stoddart)

それは再び起こりました。

美しいバルセロナの街で。いつもは愛と笑顔で溢れる通りが血と恐怖で埋め尽くされました。

警察の発表によると、ランブラス通りの群衆にバンが突っ込んだこのテロ攻撃によって 14 人が死亡、数十人が負傷しました。被害者の出身国は少なくとも 34 の国と地域に及びます (8/18 現在)。テロが起きたのはバルセロナでしたが、世界の大部分が犠牲になりました。

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今日のランブラス通りの様子 (撮影: Alex Villegas)

数キロ離れた場所で数百人が参加するポーカー大会が開催されていましたが、世界に衝撃を与えたこの事件に比べれば、まったく取るに足らないことでした。現にニュースや警察の捜査の対象になることはありませんでした。偶然そこで開催されていただけです。

しかし、(自分勝手に聞こえるかもしれませんが) その事実は私にとってずっと重要です。

去年の今頃は、バルセロナのイベントの取材チームの一員として、生まれ故郷にいるような安らぎと解放感を感じながら何時間も街を歩き回ったのを覚えています。今年は残念ながら現地に行けず、昨日は昼休みにボランティアで高齢者に食事を配っていました。残るはあと 3 軒となり、玄関先でドアが開くのを待っていました。窓越しに見えるテレビ画面には昼ドラやクイズ番組ではなく全国放送のニュースが映っていて、『バルセロナでテロ攻撃が発生』という衝撃的なテロップが流れていました。

熱い日差しの下で、世界に対する哀悼の念が湧き上がってくるのを感じたけれど、もっと圧倒的な恐怖が襲ってくるのを無視できませんでした。友人の誰かがテロが起こった通りを歩いていたら? 彼らがバルセロナの夕焼けを二度と見られなくなったとしたら? 彼らがテロに巻き込まれていたら?

自己中心的とはこのことを言うのかもしれません。でも、これがリアルです。

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マリーナから眺める夕焼け

ポーカーを巡ってどれだけ多くのプレイヤーやポーカー企業が争っていても、その関係にヒビが入って時には修復が困難なほど壊れても、現代のポーカーというドラマの主役が誰で誰が悪役でも、それでもポーカー コミュニティは問題を抱えた 1 つの大家族です。1 年中ともに暮らし、ともにプレイし、ともに旅する仲間です。

その中には私の大切な友人が何人もいます。ほとんど家族のようなものです。

ツアーで長い時間を過ごすプレイヤーなら、誰にでも同じような家族と同じような友人がいます。誰もが昨日の私と同じように感じたんじゃないでしょうか。メッセージを送り、ニュースに出る犠牲者の名前を祈る思いで見つめ、Facebook を徘徊して愛する誰かの安全を確認するたびに安堵の溜め息をついたはずです。
過去にも同じようなことはありました。友人が地震の被害に遭ったり、津波警報に襲われたり、暴力事件に巻き込まれたり。そんな時はいつも大切な人たちの身を案じ、心が安まることはありませんでした。

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撮影: Neil Stoddart

これこそが正にテロの目的です。昨日ポーカー コミュニティが味わった不安を世界の全員に味わわせること。不特定多数を狙った攻撃なのに、とても個人的に受け止めてしまいます。あなたを大切なものを失う恐怖に陥れることこそテロの成功なのです。

同じような恐怖が世界中の様々なコミュニティの数え切れない人々を襲いました。旅行中の友人がいる人。バックパック旅行をしている子供がいる家庭。国際的なエキシビジョン マッチで世界を回る大学のバスケットボール チーム・・・・・・。直接テロに巻き込まれなくても、一人ひとりが個人的に受け止めました。昨日バルセロナに集まっていた大学チームのポイントガード一人ひとりに、母国でその安否を心配する数え切れない人々がいました。これがテロです。人々の生気を奪い、衰弱させるのです。

世界を旅するサーカス団のような私たちにとって、このような悲劇が起こることは時間の問題だったのかもしれません。私たちと同じように旅する人なら、2017 年に旅をすることが無邪気だった頃と比べてどれほど変わってしまったのかをもう感じているはずです。それでも、私たちは、自分が間違った場所にいないことを願いながら、自分の生活を続けていきます。

なぜかって? これが私たちの日常だから。どんなに現実が恐ろしくても私たちは生き続けることを選びます。必ずしも勇気ではないかもしれないけど、ポーカー コミュニティとしてだけではなく、この世界に暮らす人間としてこれからも同じように生活していくという気概を示すのです。

この気持ちを忘れないでください。金曜日のテロが私たちにしたことを忘れずに覚えておくことで、次にテロが起きたとき、それは私たちの近くではないと思いますが、傷ついた街、コミュニティ、人々に対してより深く長く続く的な共感を抱けるはずです。この共感、勇気、そして強さがテロと戦うための最大の武器かもしれません。

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撮影: Neil Stoddart

私たちは今週末もポーカー トーナメントを開催します。カジノやホテルのセキュリティは強化されており、私設警備員があらゆる兆候に目を光らせて、参加者の安全を可能な限り守っています。バルセロナに滞在するのが不安な方にはバイインを払い戻します。でも、私たちはこの場所ですべきことをします。

テロ攻撃があったのにポーカーをするなんて軽率だ、と感じるかもしれません。確かにそうです。テロが起きたのにポーカーをすることは軽率です。それでも構いません。ポーカーをプレイすること、トーナメントを開催すること、そして取材を通して人々を描くことが私たちの日常です。自分の日常をやめたとき、自分の一部が失われます。テロを計画する人間はこれを望んでいます。

だから、私たちは日常をやめる代わりに、死者を悼み、負傷者のために祈り、自分の家族だけでなく、すべての家族が「誰かが巻き込まれていたら?」という不安がなくなる日のために静かに戦います。

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撮影: Neil Stoddart

*先月、PokerStars LIVEバルセロナ期間中にバルセロナでテロが起きました。下記は英語のポーカースターズブログの記事です。
http://www.pokerstarsblog.com/en/blog/2017/on-terror-fear-and-perseverance-in-barce-167589.shtml




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